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2022年7月15日

相場の見立て・展望(7月15日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回の当コラムでは、日経平均について、“概ね26700円~27000円はレジスタンスゾーンとして機能することでしょう。逆に、今後、このゾーンを上抜くようならば、まずは200日移動平均線(同27732.07円)を目指すと考えています。また、5日移動平均線を下回らない限り、現在発生中の上昇トレンドは継続するともみています。”としました。

実際の日経平均は7月12日に前日比475.64円安の26336.66円と、5日移動平均線(12日現在26452.87円)を下抜きました。しかしながら、13日にあっさりと5日移動平均線を上抜き、5日移動平均線自体も、上昇転換しました。このため、7月11日の27062.17円から翌12日の26278.28円までのスピード調整は、13日の上昇をもって一巡したと考えています。同時に、12日の26278.28円を起点としたリバウンドが既に始まっているとみています。

なお、7月15日の終値は26788.47円でした。5日移動平均線(15日現在26611.92円)、25日移動平均線(同26438.97円)、100日移動平均線(同26753.67円)を上回っています。一方、75日移動平均線(同26868.83円)、200日移動平均線(同27638.14円)は下回っています。今後は、5日移動平均線を割り込まない限り、75・200日移動平均線を目指すというのがメインシナリオです。

ところで、7月13日発表の6月の米CPIの上昇率は前年同月比9.1%と41年ぶりの高い伸びとなりました。前月比でも1.3%上昇しました。これを受け、FRBの利上げ確率を計算する「フェドウオッチ」では、26~27日に開くFOMCで通常の4倍にあたる1%の利上げを予想する確率が一時、8割を超えました。ですが、FRBのウォラー理事が14日の講演で「0.75%の利上げを支持する」と表明し、セントルイス連銀のブラード総裁も「0.75%の利上げを26~27日のFOMCで支持する」と述べたため、1%の大幅利上げに踏み切るとの観測がやや後退しています。

このような状況下、日米金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いが、外国為替市場で加速しています。14日のNY円相場は、一時は1ドル=139円38銭と1998年9月以来の安値を付ける場面がありました。この円安は、我が国外需企業の収益にポジティブです。

前回も指摘しましたが、米国の長期金利の指標である表面利率2.875%の米10年物国債の利回りは、6月14日には3.475%まで上昇しましたが、この3.475%でピークアウトしています。7月14日は2.96%と、3%の大台を割り込んでいます。米長期金利の低下は、株価指標で割高とされる高PERのグロース株には引き続き追い風です。一方、米長期金利の低下の主因は、FRBの金融引き締めによる、景気悪化懸念の強まりです。このため、景気敏感株には引き続き逆風と考えています。この景気悪化懸念の強まりから、世界的なインフレの元凶だった商品市況の軟調が継続しています。このため、資源・素材関連株の上値も重いとみています。

よって、米国株式市場では、NYダウは弱く、ナスダック総合株価指数は強い動きとなるとみています。一方、当面の東京株式市場では、「2022年上期に売り叩かれたグロース株の逆襲」を引き続き想定しています。テーマとしては、前回同様に、「Web3.0、ブロックチェーン、NFTゲーム、バイオ、半導体、再生可能エネルギー、蓄電池、原発」などに注目しています。これらのテーマに合致するグロース株を積極的に手掛け、夏休みのレジャー資金を、東京株式市場からサクッと調達してください。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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