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2022年8月19日

相場の見立て・展望(8月19日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回当コラムで、“投資環境は極めて良好です。「サマーラリー」を存分に楽しみ、投資収益の拡大を目指すことを、引き続きお勧めします。”としましたが、この見方は、8月19日通常取引終了時点でも不変です。なぜならば、米国経済が良好で、外国為替市場での円安基調に変化がないとみているからです。

ただし来週は、8月25~27日に、経済シンポジウム、ジャクソンホール会議が開催されます。そこでパウエルFRB議長は何を語るのかが、市場の最大の関心事です。カンザスシティー連銀が掲げた今年のテーマは「経済と政策における制約の再評価」で、パウエル議長は米東部時間26日10時から経済見通しについて話す予定だそうです。このため、週を通じて様子見気分が強まることが予想されます。つまり、日経平均などの株価指数は、膠着して推移し、ここ最近の短期的な過熱感を冷ます「時間調整」に入るとみています。

ところで、FRBが8月17日に公表した7月のFOMC議事要旨では、参加者らが金融引き締めの影響を見極めつつ「どこかの時点で利上げペースを緩めることが適切になる」とみていることが判明しました。ただし、セントルイス連銀のブラード総裁は18日、9月のFOMCについて「0.75%の利上げに傾いている」と述べました。米景気への楽観見通しと高インフレを理由に、「政策金利を景気抑制的な水準に向けて引き上げ続けることが理にかなう」と指摘したそうです。同時に、「来年まで利上げを引き延ばす理由が分からない」として、前倒しで利上げし、早い段階で停止する可能性も示唆したそうです。ブラード総裁の言葉通り、FRBが利上げをサクサクと行い、利上げの早期打ち止めが実現するならば、市場はそれを好感する可能性が高いとみています。

今後に関しては、「米国の先行き景気は良好+FRBは依然タカ派」ということを前提に、米国株式が買われ、ドルも対円で買われることになるとみています。そして、その米国株高と円安を好感する格好で、日本株も堅調に推移し、日米共に「サマーラリー」が続くというのが、現時点での私のメインシナリオです。

それはさておき、8月19日の日経平均は前日比11.81円(0.04%)安の28930.33円でした。テクニカル的には、5日移動平均線(19日現在28967.19円)を下回りましたが、25日移動平均線(同27974.73円)、75日移動平均線(同27148.41円)、100日移動平均線(同27171.92円)、200日移動平均線(同27549.31円)全て上回っています。中期・長期の上昇トレンドが発生しつつあるとみています。少なくとも、200日移動平均線と25日移動平均線を上回っている間は、現在の「サマーラリー」が継続しているとみてよいでしょう。物色面では、好決算発表済みの銘柄群が買われるとみています。つまり、来週は、全体指数が膠着する中で、個別株物色の傾向が強まると考えています。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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