前回当コラムで、“少なくとも、9月9日の日経平均先物・オプション9月限のメジャーＳＱ、若しくは、米国の9月16日のクアドルプル・ウイッチング・ディ（QWD）までは、日米株式市場共に不安定な値動きが続く可能性が高いと覚悟しておきましょう。ジョージ・ソロス氏の「まずは生き残れ！儲けるのはそれからだ！」を前提にしたスタンスで、相場に臨むことをお勧めします。”としました。実際の日経平均は９月７日に27268.70円の安値を付けた後、８日に634.98円高と大幅反発し、９日も149.47円高と、２日続伸しました。
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日経平均が続伸した背景は、やはり、米国株高でした。７日のＮＹダウは３日ぶりに大幅に反発し、前日比435.98ドル高の31581.28ドルでした。また、ナスダック総合株価指数は８日ぶりに大幅に反発し、同246.991ポイント高の11791.900ポイントでした。この日は、米長期金利の低下が好感されました。ちなみに、７日の米10年物国債利回りは前日比0.09％低い3.26％で取引を終えました。翌８日のＮＹダウは続伸し、前日比193.24ドル高の31774.52ドルでした。また、ナスダック総合株価指数も続伸し、同70.229ポイント高の11862.129ポイントでした。
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米国株の続伸効果で、9月9日の日経平均の終値は前日比149.47円高の28214.75円でした。5日移動平均線（9日現在27791.29円）、75日移動平均線（同27451.47円）、100日移動平均線（同27265.26円）、200日移動平均線（同24450.58円）を上回っています。しかしながら、25日移動平均線（同28269.73円）は僅かに下回っています。ただし、5日移動平均線自体は8日に上向きに転じ、9日も上向きです。今後に関しては、「日経平均が終値で5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均線自体が下向きに転じる」までは、自律反発が続くとみています。
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ところで、大和証券の9月8日付けレポート「2022 年度〜2023 年度の企業業績見通し[2022 年 9 月]」によれば、“主要上場企業を対象に企業業績予想を集計。為替前提をドル円レート、ユーロ円レートともに５円円安方向に変更。22年度経常利益(除く金融)は前回予想から 2.2％増額修正し前年度比 15.3％増益と予想。ソフトバンクグループを除くと同 8.6％増益。23年度は 0.3％減額修正するも前年度比 1.7％増益と予想。21年度に続き 22、23 年度も過去最高益を連続更新へ”としています。この見通しをベースに考えれば、主要上場企業の収益は堅調のため、バリュエーション面で、日経平均の下値は相当堅いとみてよさそうです。その一方で、23年度の増益率が低下する見通しのため、上値も限定的になると考えています。
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このため、当面の日経平均はボックス相場を続ける見通しです。具体的には、７月１日の25841.75円〜８月17日の29222.77円のボックスです。「日経平均が終値で5日移動平均線を上回り、且つ、5日移動平均線自体が上向き」の時は上限を目指し、逆に、「日経平均が終値で5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均線自体が下向き」の時は下限を目指すことになるとみています。
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よって、「日経平均が終値で5日移動平均線を上回り、且つ、5日移動平均線自体が上向き」の時は、積極的に相場に参加しましょう。しかし、「日経平均が終値で5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均線自体が下向き」の時はジョージ・ソロス氏の「まずは生き残れ！儲けるのはそれからだ！」を前提にしたスタンスで、相場に臨むことをお勧めします。ＦＲＢが急激な金融引き締めスタンスを全く崩していません。くれぐれも、日米株式市場共に不安定な動きが続くことを「覚悟・想定」した上での売買を心掛けてください。