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2022年10月14日

相場の見立て・展望(10月14日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回の当コラムで、“押し目買いを含め、積極的な市場参加をお勧めしますに、スタンスを180度転換します。というのは、投資環境が劇的に改善したからです。“としました。しかしながら、実際の日米株式市場は安定して上昇せず、大幅下落後の急騰となり、ボラタイルな動きとなりました。具体的には、10月13日の9月の米CPI発表まで軟調に推移して、発表後「急騰」するという具合でした。

米国では、10月12日のナスダック総合株価指数は6日続落し、同9.093ポイント安の10417.099ポイントと、3日続けて年初来安値を更新しました。この日は、朝方発表の9月のPPIが前月比0.4%上昇と、伸び率が市場予想の0.2%上昇を上回ったことが嫌気されました。このナスダック安を受けて、13日の日経平均は4日続落し、前日比159.41円安の26237.42円でした。

そして、運命の米国時間の10月13日。取引開始前に発表となった9月のCPIは、エネルギー・食品を除くコア指数が前年同月比6.6%上昇と40年ぶりの高さとなり、市場予想の6.5%を上回りました。これを受け、取引開始直後は売りが先行し、NYダウは前日比549.91ドル安まで下落する場面がありました。しかしながら、一時、4.08%と2008年10月以来、14年ぶりの高水準を付けた米10年物国債利回りが、急低下したことをきっかけに、買いが優勢になり、ダウは正午前にプラス圏に転じ、午後には上げ幅が957.69ドル高まで買われる場面がありました。結局、前日比827.87ドル(2.83%)高の30038.72ドルで取引を終えました。日中値幅は1507.60ドルと2020年3月以来の大きさを記録しました。

この13日の米株の乱高下を受けた、日本時間13日~14日の日経平均先物12月物の動きも凄まじいものでした。13日の通常取引終値は26220円でした。その後の夜間取引では、22時23分に25860円まで下落後、米国株に連れ高し、結局、14日の夜間取引終値は前日比590円高の26810円でした。そして、14日の通常取引は26820円で始まり、12時46分には27180円まで上昇する場面がありました。夜間取引の安値25860円から実に1320円もの上昇です。

ところで、10月14日の日経平均は前日比853.34円(3.25%)高の27090.76円と、5日ぶりに大幅反発しました。5日移動平均線(14日現在26648.47円)を上回っています。一方、25日移動平均線(同27148.14円)、75日移動平均線(同27464.69円)、100日移動平均線(同27342.81円)、200日移動平均線(同27266.86円)全て下回っています。チャートは悪化したままです。

しかしながら、10月3日の25621.96円が1番底、6日の27399.19円がネックライン、そそして、13日の26237.42円が2番底になったとみています。よって、今後もリバウンドの継続を想定しています。当面のターゲットは9月13日の28659.76円です。なお、逆に26237.42円を割り込むようだと、当然のことながらシナリオは完全に変更します。結論としては、「日経平均が終値で5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均線自体が下向き」になるまでは、「押し目買い狙い」を徹底して、積極的に相場に参加することをお勧めします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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