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2022年10月21日

相場の見立て・展望(10月21日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回の当コラムで、“10月3日の25621.96円が1番底、6日の27399.19円がネックライン、そして、13日の26237.42円が2番底になったとみています。よって、今後もリバウンドの継続を想定しています。当面のターゲットは9月13日の28659.76円です。なお、逆に26237.42円を割り込むようだと、当然のことながらシナリオは完全に変更します。“としました。この見方を今週も継続します。

それにしても、「米国金利上昇→高PERの米ハイテク株軟調(株安)&外国為替市場のドル高」という構図が続いています。

まず、米国金利については、10月20日、長期金利の指標となる米10年物国債利回りは前日比0.10%高い4.23%で取引を終えました。一時は4.24%と2008年6月以来、14年ぶりの高水準を付ける場面がありました。この日は、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が、「インフレ抑制の進展の遅さに失望しており、しばらくは利上げを続ける」と述べたことが、債券への悪材料でした。

この長期金利の上昇を受けて、20日のNYダウは続落し、前日比90.22ドル安の30333.59ドルでした。また、ナスダック総合株価指数も続落し、同65.664ポイント安の10614.844ポイントでした。インフレの高止まりを受けてFRBによる金融引き締めが長期化するとの見方が強まり、株式は売られました。また、20日のNY円相場は11日続落し、前日比25銭円安・ドル高の1ドル=150円10~20銭でした。一時150円29銭と1990年8月以来、32年ぶりの円安・ドル高水準を付ける場面がありました。

なお、米国株安は日本株にとってネガティブ材料ですが、ドル高・円安は、我が国外需企業にはポジティブ材料です。このため、日本株は米国株に対して、相対的に強い値動きを続ける見通しです。

ところで、政権が掲げた減税政策が金融市場の混乱を招いた責任を取って、英国のトラス首相は20日、辞任を表明しました。その英国では、10月28日までに新首相となる保守党の党首選出、31日に中期財政計画が発表予定となっているもよう。これで一応、英国発の金融市場の混乱はひとまず一件落着ということになりそうです。これは世界の金融・為替市場にとって、ポジティブです。

最期に日経平均についてですが、10月21日の日経平均は前日比116.38円(0.43%)安の26890.58円と、続落しました。5日移動平均線(21日現在27017.37円)、25日移動平均線(同26916.93円)、75日移動平均線(同27491.79円)、100日移動平均線(同27355.54円)、200日移動平均線(同27229.30円)全て下回っています。チャートは悪化したままです。ですが、今週は19日に200日移動平均線(19日現在27238.76円)を終値で上回るなど、上方向に動く兆しがみえています。このため、13日の26237.42円を起点としたリバウンドが継続中ということを、メインシナリオにしておきたいと思います。結論としては、「押し目買い狙い」を徹底して、引き続き、積極的に相場に参加することをお勧めします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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