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2022年12月30日

相場の見立て・展望(12月30日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
2022年12月30日大納会の日経平均の終値は26094.50円でした。今年の大発会始値は29098.41円でしたので、年足は「陰線」でした。また年間の下落幅は2697.21円、下落率は9.37%でした。また、大納会のマザーズ総合指数終値は730.41ポイントでした。今年の大発会始値は994.61ポイントであり、こちらも年足は「陰線」となりました。年間の下落幅は257.53ポイント、下落率は26.07%と、非常に大きな下落を記録しました。

2022年の日経平均の年間高値は8月17日の29222.77円でした。一方、年間安値は3月9日の24681.74円でした。安値を付けた後のチャート上で目立つ高値は6月9日の28389.75円、先述の8月17日の29222.77円、そして、11月28502.29円でした。一方、29222.77円でピークアウトした後のチャート上で目立つ安値は、10月3日の25621.96円、12月29日の25953.92円でした。こうやって振り返ってみると、今年の日経平均は概ね26000円~28500円のボックス相場でした。

ちなみに、米国では、ナスダック総合指数の年間高値は3月29日の14646.90ポイントでした。その後、6月16日に10565.14ポイントまで下落しました。そして、8月16日に13181.09ポイントまで戻した後、12月28日には10207.47ポイントまで下落しました。なお、年間安値は10月13日の10088.83ポイントです。また、他にチャート上で目立つ安値は11月4日の10262.93ポイントでした。一方、8月16日以降のチャート上で目立つ高値は10月25日の11210.38ポイント、12月13日の11571.64ポイントでした。つまり、ここ最近のナスダック総合指数は概ね10000ポイント~11500ポイントのボックス相場となっています。

つまり、8月以降の日経平均とナスダック総合指数との連動性が一段と強まっているように感じます。また、どちらも、現在、ボックス下限で推移しています。このため、来年も、ここ最近までのボックス相場が続くのか、それとも、ボックスを下放れてしまうのか予断を許さない状況と認識しています。

ところで、干支にちなんだ株式相場の有名な格言で、「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」というものがあります。来年は卯年(うさぎ年)です。うさぎには跳ねる特徴があるため、景気が上向きに跳ねる、回復すると言われており、株式市場にとっては縁起の良い年として知られています。果たして、格言通りの景気の良い年になるのかは、神のみぞ知るですが、そうなることを期待したいものです。

それはさておき、今年も残すところあとわずかとなり、早いもので、年末のご挨拶をさせていただく時期となりました。

今年は、「ロシアのウクライナ侵攻」、「世界的なインフレの発生」、「欧米中央銀行のタカ派転換」などを受け、日米株式市場で、「ベアマーケット」が継続してしまいました。多くの個人投資家にとって、試練の1年になってしまったことでしょう。とはいえ、来年には、大きな環境変化が起こり、多くの個人にとって、儲け易い投資環境が訪れるという希望は失っておりません。来年の今頃、今年とは全く逆の内容のご挨拶を是非したいと、切に願っております。

それはさておき、時節柄ご自愛のうえ、どうぞ良いお年をお迎えください。新年も何卒よろしくお願いいたします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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