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2023年1月20日

相場の見立て・展望(1月20日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
日銀は1月18日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持とともに、資金供給の拡充策を決めました。拡充策は、金融機関から担保を受け取って低利でお金を貸し出す「共通担保資金供給オペ(公開市場操作)」と呼ぶ制度で、金融機関に収益機会を与えて国債などの購入を促すようです。例えば、0.1%の低利で期間5年の資金を借りた金融機関が5年物国債利回りを購入した場合、国債利回りが0.2%だとすると、購入時点で0.1%分の利益(=0.2%―0.1%)が確定するという具合です。つまり、金融機関は日銀から購入資金を借りて、国債を買えば裁定利益を必ず得ることができるのです。なお、市場は、今回の日銀の奇策を好感しました。実際、18日の日経平均は前日比652.44円高の26791.12円と大幅高でした。

次回の金融政策決定会合は3月9~10日なので、次の日銀絡みの相場材料は、日銀総裁人事です。政府が、4月8日に任期満了を迎える日銀の黒田東彦総裁の後任人事案について、副総裁の人事案と併せて、2月10日を軸に衆参両院の議院運営委員会理事会に示す案が浮上しているそうです。この人事案が、アベノミクスの修正と受け取られるようだと、株式市場は再び大きく動揺しかねないため、要警戒材料と考えています。

ところで、1月19日のNYダウは前日比252.40ドル安の33044.56ドルと、3日続落しました。ブレイナードFRB副議長は、19日の講演で、「インフレ率は依然高止まりしており、2%の物価目標の達成を確実なものとするため金融政策はしばらくの間、十分に引き締め的な水準である必要がある」と述べました。一方、18日発表の昨年12月の米小売売上高は前月比1.1%減と、2カ月連続で減少し、市場予想を下回りました。また、12日発表の昨年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が6.5%となり、6カ月連続で鈍化しました。そして、FRBが18日発表した昨年12月の鉱工業生産指数は、製造業生産指数が1.3%低下し、市場予想の0.3%低下以上の落ち込みでした。

米個人消費が徐々に力強さを失い、インフレが鎮静化し、製造業の勢いが急速に失われているにもかかわらず、FRBがタカ派姿勢を堅持しているため、市場では、引き締めが景気を冷やしすぎる事態への警戒感が強まっているように感じます。

それはさておき、1月20日の日経平均は26553.53円でした。5日移動平均線(20日現在26342.18円)、25日移動平均線(同26498.69円)を上回っています。一方、75日移動平均線(同27157.39円)、100日移動平均線(同27288.47円)、200日移動平均線(同27235.96円)は下回っています。今後については、「5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均線自体が下向き」の状況にならない限り、まずは、200日移動平均線ブレイクを試す展開がメインシナリオです。逆に、「5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均線自体が下向き」となるケースでは、大発会の25661.89円を試すことになるとみています。

ただし、日経平均が多少上がったとしても、安易に「強気転換」することは「ご法度」と考えます。なぜなら、FRBがタカ派スタンスを一切崩していないため、今年も昨年同様、日米株式市場共に「ベアマーケット」が続くとみているからです。よって、目先はリバウンドの発生を想定するものの、引き続き「慎重スタンス」で相場に臨むことを強くお勧めします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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