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2023年12月8日

相場の見立て・展望(12月8日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
12月7日のNYダウは4営業日ぶりに反発し、前日比62.95ドル(0.17%)高の36117.38ドルでした。ナスダック総合株価指数は反発し、同193.28ポイント(1.37%)高の14339.99ポイントと7月末以来、約4カ月ぶりの高値で取引を終えました。7日の米10年物国債利回りは前日比0.05%高い4.15%で取引を終えたものの、一時4.10%と連日でおよそ3カ月ぶりの低水準を付けるなど、米長期金利は低下基調です。5日発表の10月のJOLTSで非農業部門の求人件数が2021年3月以来の低水準となり、6日の11月のADP全米雇用リポートでは非農業部門の雇用者数が市場予想を下回ったことで、米労働市場の需給緩和が確認できたことが、米長期金利低下の主因です。

このように米国では、株高・債券高となっていますが、日本株は軟調です。12月8日の日経平均は前日比550.45円(1.68%)安の32307.86円でした。ちなみに、終値ベースでは2日で1138.04円(3.40%)も下落しました。日経平均急落の主因は、「円高」と「政治リスクの高まり」です。

「円高」については、12月7日のNY市場で円相場が瞬時に急伸し、1ドル=141円60銭近辺と8月上旬以来の高値をつける場面がありました。これは日銀の植田総裁の発言がきっかけとなりました。植田氏は12月7日、参議院の財政金融委員会に出席し、今後の金融政策の運営について、「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになると思っているので、情報管理の問題もきちんと徹底しつつ、丁寧な説明、適切な政策運営に努めていきたい」と述べました。この発言を受けて、外国為替市場では日銀が金融政策の修正に踏み切るのではないかという見方が強まり、円高ドル安が加速したのです。

なお、植田氏は7日午後、首相官邸で岸田文雄首相と会談した際、大規模緩和の正常化に向けた出口の考え方について説明したことを記者団に明らかにしました。この会談については、物価目標の持続的実現に向け、政府・日銀の認識をすり合わせた可能性が指摘されています。いずれにせよ、円高が続く限り、東京株式市場では、輸出関連株への売りが続くことでしょう。

一方、「政治リスクの高まり」については、自民党のパーティー券問題の政権運営への影響が懸念されていることです。

自民党最大派閥安倍派の政治資金問題をめぐり、松野博一官房長官は12月8日の記者会見で、自身が1千万円超の還流を受けていたとする報道を問われましたが、回答を拒みました。また、引責辞任を否定しました。そして、岸田文雄首相は8日の衆院予算委員会で、立憲民主党の議員から松野氏を更迭するよう求められましたが、拒否しました。

ちなみに、安倍派をめぐっては、他の事務総長経験者側にもキックバックがあった可能性があるとみられています。東京地検特捜部は政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで捜査しており、受領額が多い議員を抽出し、12月13日の国会閉会後、一斉に聴取する見通しです。海外投資家は、政治リスクを嫌う傾向が強いため、政治リスクが低下するまでは、海外勢の日本株売りが続く見通しです。

以上みてきたように、投資環境が著しく悪化しています。慎重な運用を心掛けることを強くおすすめします。とりわけ、個人の関与率の高い小型株のうち、チャートが悪化しているものに関しては、節税売りが加速する可能性が高いため、注意してください。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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