本日のSQ値は29388.47円となり、30000円の大台での決着とはなりませんでした。
今週の初めはいいところで推移しており、NY市場も最高値を更新する日が続いておりましたからいける感じもありましたが、
今週はTOPIXベースで毎日しつこく売りが出ていたようで場が開くと現物主導で売られる展開になってしまいました。
この状況からこれまでは29500円どころは買い支えて来る動きもありましたが、今週はその動きもなくなり、逆に売りを仕掛けて来る動きが強まったと思われます。
その売り仕掛けをしてきたと思われるポイントが見られたのが9日(火曜日)の後場寄り直後です。
この時に日経平均の寄与度が高いファストリが一気に売られ30分で1000円程の下落となり、このファストリ売りで指数の下げを加速させて先物価格も下落幅を広げる展開となりました。
結局翌日の朝まで売りが優勢となり、週初めは3万円の大台でのSQの可能性も感じていたもののこの時は29000円割れもあるのではないかといった雰囲気になってしまいましたが、
相場が始まると下値は堅く、大台を叩くような売りも出なかったことから売り方は諦めて買い戻しに動いたと思われます。
売り方は寄り付き前に225先物で29000円を割り込ませる売りも出しておりましたが新たにこの下を売るところは居なかったようです。
まあこの辺りで買い戻せれば十分だったとは思いますし、寄り付き前に先物の29000円を叩いたことはこの水準で買い戻すための演出だったのかもしれません。
この日の動きで下値は確認出来、本日のSQが決まった水準で恐らくSQは決まるであろうと予測は立ったと思います。
そして本日、SQ値から上での推移となって良いスタートが切れたと感じております。
この感じですとアノマリー通りに11月は高く、年末に向けても上昇が期待できる展開になっていくのではないでしょうか。
後は期待が高まっております政府からの援護射撃が上昇幅を広げるかどうかが大きなポイントになりそうです。
企業決算も良く株主還元策も手厚くして来る企業も多くなってきていると感じますので民間の頑張りに国も追随して欲しいところです。
それでは来週もよろしくお願い致します。
2021年11月12日
SQ値(22)

- 投資調査部
- 成岡 順

- 投資調査部
- 成岡 順
専門学校を卒業後、証券会社の株式部、所謂「場立ち」として就職。のちに東京証券取引所内での自己売買(株式ディーラー)として相場を闘い抜く。その後は準大手証券SMBC証券に移籍。オーバーナイトポジションは5億を超えるポジションで勝負。SMBC証券を退職後は中堅証券を2社渡り歩き、現在は株式会社G&Dアドヴァイザーズの投資助言者。
- 証券会社のディーリング部に在籍し、株式売買の経験があるものを証券ディーラーと呼称しています。