本日は朝から全体的に売りが優勢となって朝の早い段階であっさりとSQ値を割り込んで、SQ値とほぼ同値段の今月の寄り付き値も割り込みローソク足も月足で陰線となってしまった。
29000円割れまでかなり急速に下げる展開でしたが、この動きを裏付けることがオプション市場の建玉から読み取ることが出来たようで、今回は海外ファンド2社が相対する形で大きなポジションを構成し、売りを仕掛けたようです。
本日の225先物においての29000円迄の急速な下げもこのオプションの建玉に絡めた計算された売りだと思われます。
とにかく29000円以下にすると利益が出るポジションを組んでいたようであり、大手ファンドがこのポジションを組んだことから2番手3番手のファンドもこの動きに追随し、下落幅を広げたと思われます。
このポジションを構成したことは3万円の大台を一向に抜けず、先物が上昇してもコールも買われず空売りの買い戻しも出てこないことを確認したこと。
株価を上げる様な政策も出て来ることなく、期待を裏切り、これまで買っていた向きの買いが膨らんでしまいこちらは追証という形で下押し材料になってしまい需給バランスは売り方有利の状況であること。
この様な状況から空売りポジションを構成したと思われます。
そして本日の売り材料として挙げられているアフリカの変異株の報道に関しては、憶測ですが下げるために用意されていたものであったと考えます。
これについては憶測の範囲内ですが、SQ値からの値幅という観点から見ますと現時点で約800円程の下落ですので1200~1500円、
更にマックスで2000円といったことを考えるとまだ下落余地はあるので次のSQまでその下落幅の余地分は頭に入れておいた方が良いかと考えます。
ここから再度陽転させる程の経済刺激策が出て来ることは今の政権には期待は薄いでしょう。皆さんも同様な考えだと思います。
全体の動きはこのような感じになっており、強かった銘柄も調整になっておりますが、今後の更なる下落局面が起きた場合は強い銘柄の押し目を狙うチャンスでもあると思います。
そのチャンスを逃さずに準備をしておきましょう。
それでは来週もよろしくお願い致します。
2021年11月26日
SQ値割り込む

- 投資調査部
- 成岡 順

- 投資調査部
- 成岡 順
専門学校を卒業後、証券会社の株式部、所謂「場立ち」として就職。のちに東京証券取引所内での自己売買(株式ディーラー)として相場を闘い抜く。その後は準大手証券SMBC証券に移籍。オーバーナイトポジションは5億を超えるポジションで勝負。SMBC証券を退職後は中堅証券を2社渡り歩き、現在は株式会社G&Dアドヴァイザーズの投資助言者。
- 証券会社のディーリング部に在籍し、株式売買の経験があるものを証券ディーラーと呼称しています。