関東財務局長(金商)第1756号
株式会社G&Dアドヴァイザーズ

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2022年12月16日

金利低下を好感するのは

投資調査部
成岡 順
今週は今火曜日の晩に米国の消費者物価指数(CPI)の発表、昨晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)という重要イベントがあり、
今後の金利動向を占う上でその結果に注目が集まりましたが、結果として米国株市場は瞬間的に乱高下はあったものの今までよりは落ち着いた反応だったと見ます。
米国の10年債金利は3.5%、為替も135円どころで一旦落ち付いたと見てそちらに振り幅が出ないことも株価の反応も限定されたと考えます。
そして今回注目したいところはCPIの減速です。
インフレが減速して来ておりますが、過去においてもインフレ率の動きは急上昇した後に急落するといった傾向があるため、
今後は恐らく下落が続くと思われ、政策金利を今まで以上に上げるといったことはしばらく無いと考えます。
そうなると金利も低下して来ることになると見ますが、今回株価の反応は限定されました。
そして現在金利低下に最も反応しているところはゴールドと見ております。
これまでは金利が上昇していたため金利のつかないゴールドの価値が見劣りした状況であったためゴールドの価格は下落しておりましたが、
金利が高止まりしたことでゴールドの価値は見直される状況となり、割安感も相まって上昇トレンドになっております。
リセッションの懸念も持ち上がっていることからも安全資産であるゴールドにシフトする動きも出ていると思います。
急上昇したインフレがピークとなり、過去のアノマリーからもインフレ率は急落することが予想されるだけにゴールドの上昇もここから勢いを増して急騰することもありそうです。
金価格は今年の前半に急騰しておりましたが、これは量的緩和でインフレとなり、あらゆる物の値段が上昇したことが招いた結果でした。
今の状況から何れ金利を上げることは打ち止めとなり、再度緩和に動くことが考えられます。
金利低下の恩恵はゴールドが享受すると考え、また最も安全な投資先として選択されると見ております。
今回のCPIの内容で注意する点があるとすると雇用に関しては賃金は下落しておらず、高年齢層の働き手が戻っていないことから慢性的な雇用不足となっており、
インフレの下落が今までと違い緩やかになることも考えられます。
そうなった場合にゴールドの上昇も遅れるかもしれません。
ですが、緩やかながらも上昇トレンドは継続すると考えます。
金利とゴールドの関係性(動き)に注目して見てください。
それでは来週もよろしくお願い致します。
投資調査部
成岡 順

専門学校を卒業後、証券会社の株式部、所謂「場立ち」として就職。のちに東京証券取引所内での自己売買(株式ディーラー)として相場を闘い抜く。その後は準大手証券SMBC証券に移籍。オーバーナイトポジションは5億を超えるポジションで勝負。SMBC証券を退職後は中堅証券を2社渡り歩き、現在は株式会社G&Dアドヴァイザーズの投資助言者。

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